ドイツ女子的生活

ドイツで性別移行することにしたMtFの備忘録

ドイツでのホルモン治療開始まで

大まかな流れ

ドイツでホルモン治療を受けるためには、まずPsychiater (精神科医)またはPsychotherapeut(心理カウンセラー)に通って、ホルモン治療の承諾書をもらう必要があります1。この承諾書をもらえるまでの期間はまちまちみたいで、1~3回程度のカウンセリングでOKの場合もあれば、半年~1年以上かかる場合もあるみたいです。国内の医療サービスの中立機関であるMDK2ガイドライン(2009年版)3では、12ヶ月間のカウンセリングとリアルライフテストが推奨されています(必須ではない)。

ホルモン治療の承諾書をもらったらEndokrinologe(内分泌科医)に予約入れて4、診察を受けて問題がなかったらホルモンの処方がされます。Urologe(泌尿器科医)、Gynäkologe(婦人科医)、Allgemeinmediziner(一般医)など他のお医者さんでも処方はできるみたいだけど、やっぱり専門医に診てもらったほうがよさそう。ホルモン治療の費用は保険適用内で、自分で申請したりする必要はありません。

ちなみに髭の永久脱毛やボイストレーニングの費用も、精神科医か心理カウンセラーに一筆書いてもらって保険に申請すれば負担してもらえます。

で、私の場合

2~3年くらい前まではホルモンは考えてなかったんだけど、ある時に不本意アウティングというか、「面白い人がいる」ってさらし者にされたことがあってひどい落ち込んで。それ以来とりあえず自分でできること始めようと、脱毛したりメイク練習したりして、外も歩けるようになって。空港の身体検査で半ギレ気味に「Boy!?Girl?!」って聞かれるぐらいにはなりました。

そして最近、精神的にも年齢的にも5きつくなってきたので、思い切って近所のカウンセラーに電話してみたら、あっさり通えることになって。もう数日前から電話しようか迷って、イメトレずっとしてったんだけど、意外とあっさりいくもんだね。カウンセラーの先生もトランス患者さんが初めてらしく(しかもアジア人)、それが功を奏したのかもう2回目で「で、そのホルモン治療のために私はなにができるの?」と聞かれました。先生はガイドラインとか何も知らないみたいで、私が自分で承諾書の例文を持っていってサインをもらうという。これでいいの!?6


  1. ホルモン治療の承諾書を貰うだけなら精神科医と心理カウンセラーのどちらでもいいんだけど、SRSを受けるには精神科医の診断書が必要なので、そこまで考えてる場合は精神科医のほうがいいかも。

  2. Medizinischer Dienst der Krankenversicherung。健康保険等の医療サービスの審査だとかガイドラインの制定とかしてるらしい。加入している健康保険にSRSの手術費を負担してもらう場合も、最終的な認否はMDKが行う。

  3. https://www.mds-ev.de/fileadmin/dokumente/Publikationen/GKV/Begutachtungsgrundlagen_GKV/07_RL_Transsex_2009.pdf

  4. というかまだカウンセリング受けている間に承諾書をもらえる目途がついたら、先に予約しちゃったほうがいいかも。法定保険だとフツーに数ヶ月~半年待たされる。

  5. ぎりぎり昭和生まれ。こっちの人には20代に見えるらしいけど。平成に生まれたかった笑

  6. ガイドラインは推奨だし、リアルライフテストも(自主的に)やったしと心に言い聞かせてる。